遺言Q&A
遺言に関するよくある質問をまとめてみました。 どうぞご参考ください。 |
自筆証書遺言に使う印鑑は実印でないとだめですか?
だめではありませんが、なるべく実印を使うことをお勧めします。
誤って自筆証書遺言を開封してしまいました。この遺言書は無効ですか?
開封されたことで無効にはなりません。
パソコンで遺言書をつくり、自筆でサインしました。この遺言書は無効ですか?
無効です。全文を自筆で書く必要があります。
自筆証書遺言の内容を変更したいのですが、どうしたらいいですか?
新しい遺言書を作成しましょう。内容が異なる遺言書が複数ある場合は、日付の新しいものが優先します。
なお、遺言書を新しく作成した際には、混乱を避けるため内容の重複する古い遺言書は破棄しておきましょう。
夫婦2人で1通の遺言書をつくっても良いでしょうか?
2人以上の人が同一の証書で遺言を行なうことは禁止されています。2人で1通の遺言書を作成すると法的に無効になってしまいます。
必ず1人1通ずつ作成しましょう。
自筆証書遺言と公正証書遺言、どちらをつくった方が良いでしょう?
公正証書遺言の作成には、ある程度の費用がかかりますが、形式不備なし・検認不要・原本保管の3点で安心です。
自筆証書遺言と公正証書遺言を両方作成している場合、どちらが優先するのでしょうか?
遺言の種類によらず、日付の新しい方が優先します。
遺言書には私の財産すべてを書く必要があるのでしょうか?書き漏れがありそうで心配なのですが。
財産すべてについて書くのは難しいため、主なものについて記載しておきましょう。
その場合、遺言書の中に「上記以外のその他一切の財産は●●に相続させる」という一文を必ず入れておきましょう。
上記一文がないと、遺言書に書いていない財産については別途遺産分割協議が必要になります。
私は資産家ではないので、遺言書を書かなくてもいいですか?
資産家でなくても,遺言書がないために発生するトラブルはあります。
たとえば家しか財産がない場合、家は簡単には分けられません。
実は、不動産以外に財産がないほうがもめやすいのです。
家以外に財産がたくさんあれば、家を売らなくても遺産分割ができます。
逆に、家以外にほとんど財産がなければ、簡単には分けられないため、家を売るのか共有するのかなど意見が衝突しトラブルに発展しがちです。
愛犬に自分の財産を相続させたいのですが
ペットは人ではありませんので、ペットに遺産を相続させることはできません。
ペットの世話をしてくれる人を探し、その人の了解をとった上で、負担付遺贈の遺言書を書いておくのがよいでしょう。つまり、ペットの世話をしてくれる代わりにその人に財産をあげるといった方法をとるわけです。
お葬式や埋葬方法について希望があるのですが,遺言書に書いた方がいいですか?
お葬式や埋葬方法については法的な強制力はありませんが、書いておくことで実行されやすくなるでしょう。
また、先祖の墓や仏壇の承継者については法的強制力がありますので、希望があれば書いておきましょう。
小さい子供がおり、夫は既に他界しています。私にもしものことがあったら、残された子供のことが心配です。
遺言書で未成年後見人を指定することができます。
遺言書では、子供を引き取って育ててくれる未成年後見人を指定することができます。
指定する人の了解を得た上で遺言書で指定しておきましょう。