エンディングノートとは
「エンディングノート」という言葉をご存じでしょうか? エンディングノートとは、自分の歩んできた道を振り返ったり、病気や死亡といった万一のときの希望や家族へのメッセージなどを書き記すノートのことで、いろいろなものが出版され、最近注目されています。 |
市販のエンディングノートの内容は、
・自分のプロフィール
・思い出
・学校のこと
・仕事のこと
・家族や親戚のこと
・友人のこと
・医療や介護についての希望
・葬儀・供養の希望
・自分の財産のリスト
・家族へのメッセージ
といったものが多いようですが、
エンディングノートには、決まった形式はありませんので、自分で自由に書き記すことができます。
これはエンディングノートの大きなメリットと言えます。
ただし、注意が必要なのは、どんなに内容が充実していたとしても、エンディングノートには法的な効力がないことです。
例えば、自分が亡くなった後の財産の分け方をエンディングノートに書いていたとしても、法的効力はありません。
もちろん、相続人となる家族などは、故人の遺志を尊重してはくれるでしょう。
しかしながら、エンディングノートには、法的な強制力はありませんので、原則通り相続人全員で遺産分割協議をしなければなりません。
また、法律上の相続人でない人は、遺言書が無ければ、どんなに親密であったとしても財産を受け継ぐことができません。
このホームページでもご紹介させていただいておりますが、法律をよく理解して味方につけなければ、故人の遺志とは裏腹に非常に残念な結果をもたらすことがありますので、注意が必要です。
ですから、自分の人生を振り返ったり、回りの人に自分の気持ちを伝えたりするツールとしてエンディングノートを使い、
法的効力を持たせる必要のある場合には、遺言書をはじめ、財産管理委任契約書、任意後見契約書、尊厳死宣言書、死後事務委任契約書など法的な効力のある書類を作成しておくといったことが必要なのです。
→●遺言のすすめ
→●尊厳死宣言書とは